顔面神経麻痺になると、「口の頬に空気を入れて、ぷうっとふくらませることができない」という症状がよく見られます。
実際、池袋の鍼灸エル治療院にも、
- 「頬に空気をためられない」
- 「口をすぼめて空気を吹き出せない」
- 「うがいの時に水がこぼれてしまう」
といったお悩みでご相談にいらっしゃる方が多くいます。
では、なぜ顔面神経麻痺になると、このような症状が現れるのでしょうか?
ポイントは「頬筋(きょうきん)」という筋肉
頬に空気をためる動きに大きく関わっているのが、頬筋(きょうきん)という筋肉です。
頬筋は、頬の内側に広がっている薄い筋肉で、
- 口の中の食べ物を奥歯の方へ送る
- 口笛を吹く
- 風船をふくらませるように頬に空気をためる
といった動きを助けています。
この頬筋を動かしているのが、顔面神経(第VII脳神経)です。
顔面神経は、表情を作るためのさまざまな筋肉(口角を上げる筋肉、目を閉じる筋肉、おでこのシワを作る筋肉など)を支配しており、その中のひとつが頬筋です。
顔面神経麻痺になるとどうなるのか
顔面神経麻痺になると、顔面神経から頬筋への神経の伝達がうまくいかなくなり、頬筋が十分に働けなくなります。
その結果として、
- 頬を内側からキュッと締める力が弱くなる
- 口の端から空気や水が漏れてしまう
- 頬をふくらませようとしても、すぐに空気が抜けてしまう
といった状態が起こります。
つまり、
「頬に空気をためられない」=頬筋がうまく働いていないサイン
と考えられます。
これは、ベル麻痺やラムゼイ・ハント症候群など、多くの顔面神経麻痺のケースで見られる典型的な症状のひとつです。
東洋医学・鍼灸から見る「頬の動き」
東洋医学では、顔のまひや筋肉のこわばりを「気血の巡りの滞り」として捉えます。
特に、頬まわりは
- 胃経
- 大腸経
- 小腸経
- 三焦経
などの経絡(ツボの流れ)が集まる場所であり、
この流れが悪くなることで、頬の動きがスムーズでなくなると考えます。
池袋の鍼灸エル治療院では、顔面神経麻痺の方に対して、
- 頬筋の周囲のツボ
- 顔全体の筋肉のバランスを整えるツボ
- 首・肩まわりの緊張を和らげるツボ
- などを組み合わせて、局所だけでなく全身の巡りを整えることを大切にしています。
もちろん、顔面神経麻痺は医師の診断・治療がまず優先です。
そのうえで、鍼灸は「筋肉のこわばりを和らげ、血流や神経の回復をサポートするケア」として取り入れていただくイメージです。
自分でチェックしてみましょう
ご自宅でできる簡単なチェックとして、次のようなものがあります。
- 口を軽く閉じる
- 頬に空気をためて、左右を交互にふくらませてみる
- 空気がもれてしまわないか、左右差がないかを確認する
- 片側だけ空気がすぐ抜けてしまう
- うまく頬がふくらまない
- 口の端から空気や水が漏れる
こうした症状がある場合は、頬筋やその周辺の筋肉が十分に働いていない可能性があり、顔面神経麻痺の後遺症の一部として出ていることもあります。
池袋で顔面神経麻痺のケアをお探しの方へ
顔面神経麻痺からの回復には、どうしても時間がかかることがあります。
「もう少し動きが良くならないかな」「左右差を少しでも減らしたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
池袋の鍼灸エル治療院では、
- 顔面神経麻痺後の頬の動きにくさ
- 口元のこわばり
- 目の閉じにくさ
などのお悩みに対して、からだ全体のバランスを見ながら、やさしい鍼灸でサポートしていきます。
最後に(ご注意)
本記事は、顔面神経麻痺と頬筋の関係についての一般的な情報をお伝えしたものです。
症状の原因や程度は人それぞれ異なります。
- 顔面のゆがみや動かしにくさが急に出た場合
- めまいや難聴、激しい耳の痛みなどを伴う場合
は、まず速やかに医療機関を受診されることをおすすめします。
そのうえで、池袋近郊で鍼灸によるケアをご希望の方は、どうぞお気軽にご相談ください。







